第1回では「貨物とは何か」、第2回では「自家用と事業用の違い」について整理しました。
これらを踏まえると、次に理解しておきたいのが、緑ナンバー・白ナンバー・黒ナンバーの違いです。
ナンバープレートの色は一見すると単なる識別のようにも見えますが、貨物運送の分野では、車両がどの制度のもとで使用されているかを示す重要な要素になっています。
本記事では、貨物自動車運送事業法および国土交通省の制度整理に基づき、それぞれのナンバーの位置づけを整理します。
ナンバーの色は「制度上の立場」を示すもの
まず押さえておきたいのは、ナンバーの色は
-
車両の大きさ
-
トラックかどうか
といった点だけで決まるものではない、ということです。
緑・白・黒という区分は、
-
その車両が
-
どのような立場で
-
どのような運送に使用されているか
という制度上の位置づけを反映した結果として定められています。
白ナンバー ― 自家用として使用される車両

※画像出典:Wikimedia Commons(Public Domain)
制度上の位置づけ
白ナンバーは、自家用として登録された車両に付されるナンバーです。
貨物車両であっても、
-
自社の貨物を
-
自社の業務のために
-
自社で運搬する
という使用形態であれば、白ナンバーで登録されることがあります。
ここで重要なのは、貨物車かどうかではなく、貨物運送を「事業」として行っているかどうかです。
貨物自動車運送事業との関係
貨物自動車運送事業法が対象としているのは、
自動車を使用して、
他人の需要に応じ、
有償で貨物を運送する事業
です。
したがって、
-
運送の対象が自社の貨物に限られている
-
運送そのものについて対価を受け取っていない
といった場合には、貨物自動車運送事業には該当しないと整理されることがあります。
このようなケースでは、貨物車であっても白ナンバーのまま使用されます。
緑ナンバー ― 許可を受けた事業用貨物車両

※画像出典:Wikimedia Commons(Public Domain)
制度上の位置づけ
緑ナンバーは、事業用(営業用)の貨物自動車に付されるナンバーです。
具体的には、
-
一般貨物自動車運送事業
-
特定貨物自動車運送事業
として、国土交通省の許可を受けて行われる運送に使用されます。
緑ナンバーが求められる理由
一般貨物・特定貨物は、
-
他人の貨物を
-
有償で
-
継続的・反復的に運送する
という性質を持ちます。
そのため、運行管理や安全管理などについて一定の基準を満たした事業者であることが前提とされています。
緑ナンバーは、その前提を満たす事業であることを外形的に示すものとして位置づけられています。
黒ナンバー ― 軽自動車による貨物運送事業

※画像出典:Wikimedia Commons(Public Domain)
制度上の位置づけ
黒ナンバーは、貨物軽自動車運送事業に使用されるナンバーです。
軽トラックや軽バンなどの軽自動車を使用して、
-
他人の貨物を
-
有償で
-
事業として運送する
場合に付されます。
緑ナンバーとの制度上の違い
緑ナンバーと黒ナンバーはいずれも事業用ですが、
制度上は次のように整理されています。
-
一般貨物・特定貨物
→ 許可制 -
貨物軽自動車運送事業
→ 届出制
この違いは、車両規模や運送形態を踏まえた制度設計によるものです。
ナンバーは「判断の結果」として決まる
ナンバーの色は、それ自体が判断の基準になるものではありません。
本来の整理順は、
-
どのような運送を行っているか
-
貨物自動車運送事業に該当するか
-
許可か届出か、あるいは対象外か
-
その結果として、どのナンバーになるか
という流れになります。
まとめ
-
ナンバーの色は、車両の種類ではなく制度上の立場を示している
-
白ナンバーは、自家用として使用される車両
-
緑ナンバーは、許可を受けた事業用貨物運送
-
黒ナンバーは、軽自動車による貨物運送事業
-
判断の出発点は常に「どのような運送を行っているか」
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