― 外国人起業活動促進事業の制度概要と最新動向(2026年版) ―
日本では、外国人起業家が日本で事業を立ち上げやすい環境を整備するため、全国共通のスタートアップビザ制度が整備されています。
本記事では、経済産業省(METI)が公表している公式情報をもとに、
スタートアップビザ(外国人起業活動促進事業)の制度概要と、2025年10月施行の重要な改正内容について、行政実務の視点から整理します。
外国人起業家を支援する立場にある日本人の方にとって、制度全体を再確認するための総論ページとしてご活用ください。
スタートアップビザの概要
(外国人起業活動促進事業)
スタートアップビザは、正式には「外国人起業活動促進事業」と呼ばれる制度です。
この制度は、すぐに「経営・管理」ビザの要件を満たすことが難しい外国人に対し、
一定期間、日本国内で起業準備活動を行うことを認める枠組みとして設けられています。
制度の基本的な特徴
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起業準備段階での日本滞在が可能
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経済産業大臣の認定を受けた「実施団体」による管理・支援
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要件を満たした後、「経営・管理」への在留資格変更が前提
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全国共通制度として運用(特区制度とは別枠)
この制度は、経済産業省が制度設計・認定を行い、各地の自治体や民間団体(外国人起業促進実施団体)が実務を担う形で運用されています。
経営・管理ビザとの関係
スタートアップビザは、「経営・管理」ビザの代替ではありません。
あくまで、
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起業準備期間を確保するための
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一時的・段階的な在留資格(特定活動)
であり、最終的には経営・管理ビザへの移行が前提となっています。
そのため、事業の実体性・継続性が厳しく確認される点は、スタートアップビザであっても変わりません。
2025年10月16日施行|制度改正のポイント
改正前後の主な比較(概要)
| 項目 | 改正前 | 現行制度(2025年10月〜) |
|---|---|---|
| 対象事業 | 日本の産業競争力強化に資する事業 | 変更なし |
| 起業準備計画 | 実現可能性が求められる | 変更なし |
| 事業規模 | 1年以内に資本金500万円程度想定 | 1年以内に事業資産総額3,000万円以上想定 |
| 常勤職員 | 明確な要件なし | 1年以内に常勤職員1名以上想定 |
| 事業所 | 1年以内に確保 | 変更なし |
| 経歴要件 | 実務経験または学歴 | 経営経験または修士号相当 |
| 日本居住 | 不要 | 準備期間中の日本居住が必要 |
※ これらは「入国時の要件」ではなく、原則1年以内(更新時は6か月以内)に満たすべき想定条件です。
実施主体(外国人起業促進実施団体)について
スタートアップビザは、個人が直接国に申請する制度ではありません。
必ず、経済産業大臣の認定を受けた「外国人起業促進実施団体」を通じて申請・管理が行われます。
実施団体の例
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都道府県・市区町村
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認定を受けた民間支援事業者
実施団体は年々増加しており、全国各地に広がっています。
外国人起業促進実施団体(認定団体)の一覧(2026年3月1日時点)
以下は、現時点で認定されている主な自治体・団体の一覧です(※五十音順)。
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愛知県
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茨城県
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大分県
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沖縄県
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大阪市
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加賀市
- 神奈川県
※現在は準備段階とされています。 - 北九州市
※現在は準備段階とされています。 -
岐阜県
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熊本市
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京都府
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渋谷区
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仙台市
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成田市
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新潟県
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富山県
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東京都
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株式会社ツクリエ
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浜松市
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兵庫県
- 広島県
※現在は準備段階とされています。 -
北海道
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福岡市
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三重県
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横浜市
注意点
上記の一覧は2026年3月1日時点の情報に基づくものです。
外国人起業促進実施団体は今後も追加・変更される可能性があるため、
最新の情報については、必ず経済産業省の公式発表を確認してください。
スタートアップビザ申請の基本的な流れ
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実施団体の選定
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起業準備活動計画の作成
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実施団体による審査・確認証明書の交付
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出入国在留管理局への申請(特定活動)
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来日・起業準備活動開始
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要件充足後、「経営・管理」へ在留資格変更
※ 実施団体は、少なくとも月1回以上の進捗確認と報告義務を負います。
形式的な申請は通用しません。
必要書類について
必要書類は、実施団体・自治体ごとに大きく異なります。
一般的には、以下のような書類が求められます。
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起業準備活動計画書
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経歴・学歴・実務経験資料
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日本での居住証明
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資金計画・資金証明資料
※ あくまで例示であり、必ず実施団体ごとの要件確認が必要です。
行政書士トラスト事務所の役割
行政書士トラスト事務所は、
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外国人起業家
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外国人起業促進実施団体
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出入国在留管理局
の間をつなぐ立場として、スタートアップビザ関連業務をサポートしています。
対応可能な主な業務
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実施団体との調整・連絡支援
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起業準備活動計画書の作成・日本語化
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在留資格認定証明書(COE)申請の代理
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経営・管理ビザへの移行支援
※ なお、自治体によっては、申請者本人による提出が必須とされる場合があります。
その場合でも、当事務所では書類作成・事前準備・入管手続きの代理を行います。
相談・サポートについて
当事務所では、すべてのご相談を有料相談制としています。
ご相談の流れ
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Googleフォームのご提出
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内容確認・概算見積のご案内
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必要に応じて有料相談(オンライン/対面/文章)
案件の内容・難易度に応じて、サービス内容・費用を個別にご案内します。
代表行政書士紹介
行政書士トラスト事務所 代表
宇都宮 恵子
外国人の在留資格手続き、とくにスタートアップビザ・経営管理ビザ分野を中心に、実務支援を行っています。
海外在住の起業家にとって、日本の制度や行政手続きは非常に分かりづらいものです。
私は、制度を現実的に整理し、「何ができて、何ができないのか」を明確に伝えることを重視しています。
また、日本語教師として10年以上の経験があり、言語面での支援が必要な方への対応も可能です。
今後も制度改正を継続的にフォローし、正確で実務に即した情報提供を行っていきます。
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