この記事は、行政書士登録前から書いていた「開業準備の記録」シリーズの第2回です。
行政書士試験に合格してから、実際に行政書士として登録・開業するまでの準備過程を、当時の気持ちや迷いも含めて残しています。今回の記事は、2024年3月下旬から4月までの活動報告です。この時期は、家族の入院や手術などで思うように動けない中でも、在留資格の勉強、行政書士会への登録書類の提出、シェアオフィス利用開始、経営計画の整理など、できることを少しずつ進めていました。
今回は、2024年3月下旬から4月までの活動を振り返ります。この時期は、家族の入院や手術など、プライベートで大きな出来事があり、開業準備に十分な時間を使うことができませんでした。正直なところ、「もっと進めなければ」と思いながらも、なかなか思うように動けない日が続きました。
それでも、在留資格の勉強を始めたり、行政書士会への登録書類を準備したり、シェアオフィスの利用が始まったりと、小さな前進はありました。開業準備は、いつも予定どおりに進むわけではありません。この時期は、「少しでも着実に進めること」が大切だと感じていました。
以前、開業までにしなければならないことについてもまとめています。行政書士登録前の準備に興味がある方は、そちらもあわせてご覧ください。
2024年3月下旬の活動
3月下旬から、在留資格について本格的に勉強し始めました。私は、行政書士として開業するにあたり、外国人の方の在留資格に関する業務を一つの柱にしたいと考えていました。
そのため、まずは伊藤塾さんの実務講座の中で、国際業務入門講座を受講しました。基本的な入管業務について学びましたが、最初から簡単ではありませんでした。在留資格は種類も多く、条文、省令、告示、実務上の運用など、確認すべきことが多い分野です。そのため、講座を聞くだけでなく、書籍もいくつか購入して勉強を始めました。
そして、学んだことをもとに、29種類ある在留資格についてブログ記事を書き始めました。これが、なかなか大変でした。一つの在留資格についてきちんと理解しようとすると、1日では足りません。そこで、まずは1回目として、それぞれの在留資格がどのようなものなのかを整理することから始めました。
今後は、それぞれの在留資格を取得するために具体的に何をすればよいのか、どのような点に注意すべきなのか、さらに深掘りしていきたいと考えていました。一方で、この時点では、まだホームページの作成までは進められていませんでした。早くしなければという気持ちはありましたが、まずは専門分野にしたい業務の勉強を進めることを優先していました。

国際業務の参考書籍
この時期に購入した、国際業務・入管業務に関する参考書籍をまとめておきます。登録前の段階では、実務経験がないため、まずは入管法や在留資格制度の全体像を理解することを重視していました。
知っておきたい入管法 ~増える外国人と共生できるか~
こちらは、2019年に平凡社さんから出版された書籍です。とても読みやすく、私のような初心者が、まず入管法について学ぶのに適した1冊だと感じました。最初から実務書を読むと難しく感じることもありますが、この本は入管制度の背景や社会的な問題も含めて理解しやすい内容でした。
はじめての入管法
2024年2月に3訂版が出版されたため、購入しました。こちらも初心者向けではありますが、大学の授業の教科書に近い印象で、少し難しく感じる部分もありました。ただ、より詳しく入管法について学ぶことができる書籍です。国際業務を専門にしたいと考えるなら、こうした基礎的な入管法の理解は避けて通れないと感じました。
入管法概説
実は、「はじめての入管法」よりも先に、こちらの書籍を購入していました。ただ、当時の私には少し難しかったため、まずは「はじめての入管法」で学んでから、こちらを読み始めることにしました。こちらも入門書的な位置づけだと思いますが、内容はよく整理されており、今後も何度か読み返すことになると思いました。
実務家のための100の実践事例で分かる入管手続き
ここまでは、入管法そのものを学ぶための書籍でした。次に、実務で使える書籍はないかと探したところ、行政書士の方が書かれている実践的な書籍を見つけ、購入しました。この時点ではまだしっかり読み込めていませんでしたが、実務に近い内容を学べる書籍として、今後活用していきたいと考えていました。
今後購入したいと思っていた書籍
この時点で、今後購入したいと思っていた書籍もありました。特に、入管法と外国人労務管理、監査実務に関する書籍は、YouTubeで行政書士の方がおすすめしていたこともあり、実務に役立ちそうだと感じていました。ただ、一度にたくさん購入しても読み切れないため、まずは手元の書籍を読み進めてから購入しようと思っていました。
出入国在留管理庁のパンフレット
書籍ではありませんが、出入国在留管理庁が作成しているパンフレットも参考になります。いろいろな書籍を買う前に、まず公式パンフレットを読むのもよいと思いました。実際に、外国人がどのように日本へ入国し、入管でどのような手続きが行われているのかを、全体的に理解しやすい資料です。
2024年4月の活動
4月は、プライベートやもう一つの仕事が忙しく、開業準備はあまり進みませんでした。それでも、シェアオフィスの利用開始、行政書士会への登録書類の提出、実務講座、経営計画の整理、勉強会への参加など、できることは少しずつ進めました。
シェアオフィスの利用が始まりました
4月から、シェアオフィスの利用が始まりました。ただし、この時点ではまだ行政書士会に登録していないため、当然ながら行政書士としての活動はできません。事務所として使う予定のスペースは、とても小さいオフィスでした。そのため、大きな書棚を置くことは難しく、必要なものを厳選して置かなければならないと感じました。最初から理想どおりの広い事務所を持てるわけではありません。まずは小さく始めて、売上を上げ、いつかもっと広いオフィスに移れるように頑張ろうと思っていました。
行政書士会へ登録書類を提出しました
4月に入ってから、行政書士登録のための書類を書き始めました。インターネットで調べると、パソコン入力でもよいという情報も見かけましたが、私は手書きで作成しました。履歴書は2回ほど書き直しました。ミスがないように何度も見直し、不明な点は問い合わせをしました。そして、ようやく登録書類が完成しました。
私の地域の行政書士会では、本提出の前に、事前チェックとして書類を提出し、内容を確認していただく流れになっていました。そこで、4月中旬に書類を送りました。手引によると、1〜2週間後に連絡があるとのことでした。提出した後は、不備がないかとても不安でした。
さらに、後から気づいたのですが、4月から5月にかけては、行政書士会の総会が行われる時期です。つまり、事務局の方々は大変忙しい時期だったと思います。そんな時期に書類を提出してしまったことに、少し罪悪感もありました。
ゴールデンウィーク明けに出せばよかったかな、と後悔もしました。ただ、もう提出した以上、これ以上悩んでも仕方ありません。悩む時間があるなら、実務の勉強やブログを書こうと思いました。

実務講座で事業経営論を学びました
伊藤塾さんの実務講座を受講していますが、4月は独立開業に向けた講座を受講しました。特に、事業経営論は非常に勉強になりました。講座を一通り聞いた後、開業に向けて、自分自身の整理、いわゆる棚卸しを行いました。
整理・棚卸しとは
開業に向けて、自分が何をしたいのか、どのような行政書士になりたいのか、どのような事務所を作りたいのかを見つめ直す作業です。
この整理をすることで、自分がやりたいことや、将来のビジョンが少しずつ明確になりました。行政書士としてだけでなく、一人の経営者としても、この作業はとても重要だと感じました。
持続化補助金や創業融資に向けて準備を始めました
事業経営論で棚卸しをしたことで、自分のビジョンや強みを整理することができました。そして気づいたのは、この作業が、補助金や融資の申請に必要となる経営計画書の作成にもつながるということです。そこで、持続化補助金や創業融資についても検討することにしました。
2024年4月時点では、小規模事業者持続化補助金の第16回について、まだ正式な発表はありませんでした。そのため、いつ発表されても対応できるよう、経営計画書の準備を進めることにしました。これが、なかなか大変です。しかし、自分の事業を客観的に見直す機会にもなるため、開業前に取り組む意味は大きいと感じました。
勉強会に参加しました
X(旧Twitter)で、私と同じように今年度行政書士事務所を開業する方、またはすでに開業された方が自主ゼミをされていたため、参加しました。まだ1回しか参加できていませんが、それぞれが調べたことについて発表するスタイルの勉強会でした。ただ聞くだけではなく、発表した方に質問することもできます。
これは、とても良い勉強会だと感じました。自分で調べたことを発表することで、知識をより深く理解できます。また、お客様に説明する練習にもなると思いました。4月は忙しくてなかなか参加できませんでしたが、今後は積極的に参加したいと思っています。
5月以降の予定
5月以降は、次のようなことに取り組む予定です。
- 経営計画書の作成
- 補助金や融資の申請準備
- 実務講座の継続
- ブログ記事の更新
- 勉強会・セミナーへの参加
- ホームページのトップページ作成
- 名刺デザインの作成
5月は、いよいよホームページ作成に取りかかりたいと思っています。まずは、トップページを完成させることが目標です。
3月下旬から4月を振り返って
3月下旬から4月は、家族のことや現在の仕事が忙しく、開業準備だけに集中できる時期ではありませんでした。それでも、在留資格の勉強を始め、国際業務に関する書籍を読み、行政書士会への登録書類を提出し、シェアオフィスの利用も始まりました。また、事業経営論を通じて、自分がどのような行政書士になりたいのか、どのように事務所を運営していきたいのかを考えるきっかけにもなりました。思うように進まない時期でも、少しずつ動けば、準備は前に進みます。この時期は、そのことを実感した期間でした。
行政書士開業準備シリーズについて
このシリーズでは、行政書士試験合格後から登録・開業までに行った準備、考えたこと、悩んだことを記録しています。現在とは状況や考え方が変わっている部分もありますが、当時のリアルな記録として残しています。これから行政書士を目指す方、登録準備中の方、開業直後で不安を感じている方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
では、また。