STATUS OF RESIDENCE GUIDE
在留資格「教授」とは?
在留資格「教授」は、日本の大学、大学に準ずる機関又は高等専門学校において、研究、研究の指導又は教育を行う外国人を対象とする在留資格です。
名称は「教授」ですが、実際の職名が「教授」である必要はありません。
大学教授だけでなく、准教授、講師、助教、研究者なども、勤務する機関と実際の活動内容によって「教授」に該当する場合があります。
また、常勤だけでなく非常勤で大学等に勤務する場合にも「教授」が認められることがあります。重要なのは職名ではなく、どの機関で、どのような研究・教育活動を行うのかという実態です。
ACTIVITY
研究・指導・教育
大学等又は高等専門学校での活動
このページの内容
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1. 在留資格「教授」の対象となる活動
入管法では「教授」について、
日本の大学若しくはこれに準ずる機関又は高等専門学校において、
研究、研究の指導又は教育をする活動
と定めています。
研究の指導
学生・大学院生・研究者等に研究指導を行う活動
行政書士の実務ポイント
「教授」は、大学で授業をする人だけの在留資格ではありません。
研究だけを行う場合や、研究の指導を行う場合も対象です。一方、活動する機関が対象となる大学等・高等専門学校に該当することも必要です。
2. 「教授」という職名である必要はありません
在留資格の名称は「教授」ですが、申請人の職名が実際に「教授」であることは要件ではありません。
対象となり得る職名の例
- 学長・校長等
- 教授
- 准教授
- 講師
- 助教
- 研究者
- その他、大学等において研究・研究指導・教育を行う者
また、常勤であることも在留資格該当性そのものの要件ではありません。
非常勤講師として大学等で教育活動を行う場合も、活動内容・報酬等を含めて「教授」の在留資格を検討できます。
職名ではなく実態で判断します。
「客員教授」「研究員」「非常勤講師」などの名称だけで決まるのではなく、実際に対象機関で研究・研究指導・教育を行っているかを確認します。
3. 「大学・大学に準ずる機関・高等専門学校」とは?
「教授」の対象となる活動場所は、
日本の大学、これに準ずる機関又は高等専門学校
に限定されています。
大学
四年制大学だけでなく、短期大学、大学院、大学の別科、大学の専攻科、大学附置研究所等も含まれます。
大学に準ずる機関
設備及びカリキュラム編制等から大学と同等と認められる一定の機関や、法令上大学に準ずるものとして扱われる機関等が含まれます。
審査実務上、対象となる機関の例
- 一定の省庁大学校
- 大学共同利用機関
- 大学改革支援・学位授与機構
- 大学入試センター
- 一定の外国大学日本校
- 国際連合大学
- その他、法令・制度上大学に準ずるものとして扱われる機関
さらに、高等専門学校も「教授」の対象機関として入管法上明示されています。
名称だけで判断しません
「○○大学校」「○○研究所」という名称が付いていても、当然に「大学に準ずる機関」になるわけではありません。設置根拠、制度上の位置付け、教育・研究内容等を確認する必要があります。
4. 「大学校」「研究所」でも「教授」にならない場合があります
名称に「大学校」や「研究所」が入っていても、すべての機関が「教授」の対象になるわけではありません。
審査実務上、一定の各省所管の大学校、地方公共団体の農業大学校、民間法人等が設置する大学校・研究所などは、「教授」の対象となる「大学又はこれに準ずる機関」には該当しない場合があります。
その場合は別の在留資格を検討
対象外の研究機関等で報酬を受けて研究を行う場合には、在留資格「研究」、仕事内容によっては「技術・人文知識・国際業務」等が問題となります。
5. 「教授」には大学卒業・○年の職歴という一律の上陸許可基準はありません
「技術・人文知識・国際業務」や「研究」などの在留資格には、学歴や実務経験に関する上陸許可基準があります。
一方、「教授」については、大学卒業や一定年数の研究経験などを一律に求める上陸許可基準は設けられていません。
ただし、
「誰でも大学と契約すれば教授になれる」という意味ではありません。
実際に大学等がその者を研究者・教員等として受け入れ、具体的に「教授」の在留資格に該当する研究・研究指導・教育活動を行うことが必要です。
6. 「教授」として安定して生活できる収入も確認されます
「教授」には、「日本人と同等額以上」といった明示的な報酬基準は設けられていません。
しかし、審査では、申請人が日本で「教授」に該当する活動を行いながら、日本で安定した生活を送ることができる十分な収入を得られるかが確認されます。
報酬には外国から支払われるものも含まれる場合があります
日本で行う教授活動に対する報酬であれば、日本の大学等以外の機関や、外国の機関から支払われる報酬であっても、審査上考慮される場合があります。
非常勤の場合は特に重要
非常勤講師等の場合、1つの大学からの報酬だけでは生活費を十分に確保できないことがあります。その場合は、他大学での教授活動、適法に行う資格外活動等も含め、活動の実態と収入全体を確認する必要があります。
7. 大学以外でも仕事をする場合|資格外活動
「教授」で認められる活動は、対象となる大学等・高等専門学校における研究・研究指導・教育です。
その範囲外の報酬を受ける活動を行う場合には、原則として、活動内容に応じて資格外活動許可が必要になることがあります。
例
- 大学教員が高等学校で報酬を受けて授業をする
- 大学での活動とは別に、他の在留資格に該当する報酬活動を行う
- 継続的に講演・執筆その他の報酬活動を行う
「副業の報酬が教授の給与より高ければ直ちに違反」ではありません
ただし、教授以外の活動による報酬や活動量が大きく、実態としてそちらが主たる活動となっている場合には、本当に在留資格「教授」が適切なのかが問題になります。
報酬額だけではなく、活動時間・内容・継続性等を含めて判断されます。
8. 大学で研究するが報酬を受けない場合
大学等で研究を行う活動そのものは「教授」の活動範囲に含まれますが、報酬を受けずに研究を行う場合には、「文化活動」又は滞在目的・期間等に応じて「短期滞在」等が問題となることがあります。
「大学で研究する=必ず教授」ではありません
在留資格は、活動場所だけでなく、活動内容、報酬の有無、滞在期間、受入れの形態などを確認して判断します。
9. 「教授」と「教育」の違い
「教授」と「教育」は、どちらも教育活動を含む在留資格ですが、主な違いは活動する教育機関です。
| 比較項目 |
教授 |
教育 |
| 主な活動場所 |
大学、大学に準ずる機関、高等専門学校 |
小学校、中学校、高等学校、専修学校、各種学校等 |
| 活動 |
研究・研究の指導・教育 |
語学教育その他の教育 |
| 代表例 |
大学教員・大学研究者等 |
学校の教師・ALT等 |
10. 「教授」と「研究」の違い
「教授」と「研究」は、どちらも研究活動を対象とすることがあります。
大きな違いは、活動する機関と活動範囲です。
| 比較項目 |
教授 |
研究 |
| 主な活動場所 |
大学・大学に準ずる機関・高等専門学校 |
日本の公私の機関 |
| 活動内容 |
研究・研究の指導・教育 |
研究活動 |
| 上陸許可基準 |
学歴・研究経験について一律の基準なし |
学歴・研究経験等に関する基準あり |
11. 「教授」と「文化活動」の違い
「文化活動」は、収入を伴わない学術上・芸術上の活動等を対象とする在留資格です。
したがって、大学や研究機関等において学術研究を行う場合でも、報酬の有無や活動形態によっては「教授」ではなく「文化活動」が適切となる場合があります。
簡単に比較すると
教授:大学等で研究・研究指導・教育を行い、在留活動としての収入があるケース
文化活動:原則として収入を伴わず、学術上の研究等を行うケース
12. 必要書類|常勤と非常勤でカテゴリーが異なります
出入国在留管理庁では、「教授」の提出書類について、常勤・非常勤によって次の2カテゴリーに分けています。
| カテゴリー |
区分 |
| カテゴリー1 |
大学等において常勤職員として勤務する場合 |
| カテゴリー2 |
大学等において非常勤職員として勤務する場合 |
カテゴリー1|常勤
在留資格認定証明書交付申請や在留資格変更許可申請では、基本となる申請書類のほか、カテゴリー1については追加資料は原則として不要とされています。
カテゴリー2|非常勤
非常勤の場合には、大学等又は関係機関が作成する、次の内容を証明する文書が求められます。
カテゴリーは許可可能性の順位ではありません。
常勤・非常勤の勤務形態に応じて、必要な提出資料を区分するための分類です。
13. 海外からの採用・在留資格変更・更新
海外から招聘
海外にいる研究者・教員等を日本の大学等が受け入れる場合は、原則として在留資格認定証明書(COE)の交付申請を行います。
日本国内で活動変更
現在別の在留資格で日本に在留している人が、大学等で教授活動を開始する場合は、在留資格変更許可申請を検討します。
活動を継続
現在の在留期間を超えて教授活動を継続する場合は、在留期間更新許可申請を行います。
更新時には、引き続き「教授」に該当する活動をしているかだけでなく、報酬・収入が日本で安定して生活するために十分であるかも確認されます。
特に非常勤となった場合は、活動内容・期間・地位・報酬等を示す資料が重要になります。
14. 在留期間はどのように決まる?
「教授」の在留期間は、5年、3年、1年又は3月です。
審査では、勤務形態、就労予定期間、職務上の地位、活動実績、所属機関での活動状況、各種届出義務の履行状況等を踏まえて在留期間が決定されます。
常勤だから必ず5年というわけではありません
審査要領では5年・3年・1年・3月についてそれぞれ判断基準がありますが、個別の事情を総合的に確認して決定されます。単に大学の常勤教員であるという理由だけで必ず5年が認められるものではありません。
15. よくある質問
Q. 実際の職名が「教授」でなくても申請できますか?
はい。
「教授」という在留資格名と勤務先での職名は別です。
講師、准教授、助教、研究者等であっても、大学等で研究・研究指導・教育を行う場合は対象となり得ます。
Q. 非常勤講師でも「教授」を取得できますか?
可能です。
ただし、非常勤の場合は活動内容・期間・地位・報酬を証明する資料が必要となり、日本での生活を維持できる収入があるかも重要になります。
Q. 大学を卒業していなければ「教授」を取得できませんか?
「教授」には、大学卒業や一定年数の職歴を一律に求める上陸許可基準はありません。
ただし、実際に大学等で教授活動に該当する研究・研究指導・教育を行う必要があります。
Q. 高等専門学校で教える場合も「教授」ですか?
はい。
高等専門学校は、入管法上「教授」の対象機関として明示されています。
Q. 大学の研究者ですが、給与はありません。「教授」ですか?
活動内容だけで判断することはできません。報酬を受けずに大学等で学術研究を行う場合には、「文化活動」又は滞在目的・期間等に応じて「短期滞在」など、別の在留資格が問題となることがあります。
Q. 大学と高校の両方で教えることはできますか?
大学での活動は「教授」の範囲ですが、高校での教育は在留資格「教育」の活動に相当するため、報酬を受けて行う場合には資格外活動許可等の確認が必要です。
Q. 複数の大学で非常勤講師をすることはできますか?
いずれも「教授」の在留資格に該当する大学等での教育活動であれば、活動範囲内となる場合があります。ただし、各活動の内容、勤務形態、報酬、所属機関に関する届出等を確認する必要があります。
Q. 大学以外の研究所で研究する場合も「教授」ですか?
必ずしもそうではありません。その研究所が「大学に準ずる機関」に該当するかを確認する必要があります。該当しない研究機関で報酬を受けて研究を行う場合には、「研究」等の別の在留資格を検討します。
16. 根拠・参考資料
本ページは、2026年10月13日時点の法令、出入国在留管理庁の公表情報及び在留資格審査実務上の資料を確認したうえで、行政書士として実務上重要と考える点を整理して作成しています。
- 出入国管理及び難民認定法
- 出入国在留管理庁「在留資格一覧表」
- 出入国在留管理庁「在留資格『教授』」
- 出入国在留管理庁「『教授』に係る提出書類一覧」
- 在留資格「教授」に関する審査基準・審査実務上の資料
個別案件について
「教授」では、職名だけではなく、実際の活動機関が対象となる大学等に該当するか、具体的に研究・研究指導・教育を行うのか、常勤・非常勤の勤務形態、報酬、他の活動等を含めて個別に確認する必要があります。
ウェブサイト上の一般的な説明だけで、個別案件の許可可能性を判断することはできません。
STATUS OF RESIDENCE CONSULTATION
在留資格「教授」について個別に確認したい方へ
「教授」では、
大学等の種類、研究・教育活動の内容、
常勤・非常勤の勤務形態、報酬、
他の教育・研究活動との関係等を確認する必要があります。
ご相談いただける主な内容
- 海外から大学教員・研究者を招聘するCOE申請
- 大学・高等専門学校等での勤務に伴う在留資格変更
- 非常勤講師としての「教授」の該当性
- 研究機関が「大学に準ずる機関」に該当するか
- 「教授」「研究」「教育」「文化活動」のどれに該当するか
- 複数大学で勤務する場合の在留資格の確認
- 資格外活動の確認
- 在留期間更新
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